2017/11/29

12月の園だより



  師走 凧 馴鹿 除夜
 12月に入ると巷ではクリスマスソングが流れ年の瀬の慌さに拍車がかかってきます。
 一方、子ども達はそんな事はどこ吹く風とばかりにクリスマスプレゼントとお年玉の皮算用に思いを馳せます。
 今年一年ありがとうございました。良いお年をお迎え下さい。


<夕餉の話題>

 教育学者 ドロシー・ロー・ノルト博士の著書に『子どもが育つ魔法の言葉』があります。その一文を紹介します。
[子は親の鏡]
・けなされて育つと、子どもは人をけなすようになる
・とげとげした家庭で育つと、子どもは乱暴になる
・不安な気持ちで育てると、子どもは不安になる
・「かわいそうな子だ」と言って育てると、子どもはみじめな気持ち                    になる
・子どもを馬鹿にすると、引っ込みじあんな子になる
・親が他人を羨んでばかりいると、子どもも人を羨むようになる
・叱りつけてばかりいると、子どもは「自分は悪い子なんだ」と思っ            てしまう
・励ましてあげれば子どもは、自信を持つようになる
・広い心で接すれば、キレる子にはならない
・誉めてあげれば子どもは、明るい子に育つ
・愛してあげれば子どもは、人を愛することを学ぶ
・認めてあげれば子どもは、自分が好きになる
・見つめてあげれば子どもは、頑張り屋になる
・分かち合うことを教えれば子どもは、思いやりを学ぶ
・親が正直であれば子どもは、正義感のある子に育つ
・やさしく思いやりをもって育てれば子どもは、やさしい子に育つ
・守ってあげれば子どもは、強い子に育つ
・和気あいあいとした家庭で育てば子どもは、この世の中はいいところだと思えるようになる


これを読んで私は「そうだなぁ!」と思える所と「そうかなぁ?」と思えるところがありました。



2017/11/02

11月の園だより



  霜月 紅葉 蓑虫 枯尾花
 それぞれが力の限りを出し切った運動会、そして楽しかった遠足も終わり、木枯らしの吹く季節になりました。
 今月は作品展が行われます。運動が苦手な子どもでも作品展では見事な絵や工作を見せてくれることが多々あります。子どもは大人がうかがい知れない才能を秘めているものと強く思います。
 上手下手にかかわらず一所懸命に取り組んだということを大いにほめてあげたいものです。


<夕餉の話題>


 最近、我が耳を疑う児童虐待や育児放棄により子どもが犠牲になるニュースがとび込んできます。
 古人が詠んだ歌に「かくばかり 偽り多き世の中に 子の可愛さは誠 なりけり」というのがあります。
 ここには真実の親心が感じられます。しかしながら可愛さが募り過ぎて過保護、過干渉におちいり、発達段階を考えないで、おけいこ事や習い事に通わせ、その結果、子どもの個性や可能性を逆に押しつぶしてしまうことがあります。
 世間の風潮に流されることなく、一旦立ち止まってみるべき事ではないでしょうか。


《過ぎたるは 猶(なお)及ばざるが如し


2017/10/02

10月の園だより



神無月 衣替え 赤蜻蛉 団栗
お彼岸が過ぎ、何をやるにも心地良い季節がやって来ました。長い夏休みを経て、逞しく成長した子ども達は、間近かにせまった運動会に向けて、一生懸命練習に励んでいます。
 幼稚園全体の行事で唯ひとつ勝敗が決まったり順位がつくのは運動会です。良い結果を誉めることは子どものやる気を一層引き出すには重要なことですが…それ以上にあきらめずに最後まで頑張った事、先生のお話をしっかり聴いていた事、お友達に優しくしていた事などを誉めて!誉めて!!誉めちぎって下さい。
これにより自己肯定感や自尊感情が育くまれます。




<夕餉の話題>


 夏休み中の南武線車内でのワンシーンを紹介します。
武蔵小杉駅から遊び疲れた様子の母親と年中さんくらいの女の子が乗ってきました。あいにく空席はありませんでした。
 女の子は「ママ、座りたいよ~」と半べそ状態で母親に訴えていました。
その時の母親のひと言が今でも脳裏に残っています。
 「〇〇ちゃんがまんして!田舎の電車は席を譲ってくれる人はいないのよ。」(ウソのようなホントの話です)私は唖然とし、その母親の顔を数秒間凝視していました。そして何ともやるせない気持ちになってしまいました。

2017/09/01

9月の園だより





  長月 彼岸花 鰯雲 秋霖
  暑くて長い夏休みが終わり、いよいよ2学期の始まりです。旅行に出かけたり、キャンプをしたり、花火を楽しんだりして夜遅くまで起きていることも多かったのでは無いかと拝察致します。終業式の折、「早寝、早起きを頑張りましょう!」等と話しをして別れましたがいかがだったでしょうか。
 2学期は運動会を始め、沢山の行事が計画されています。お子さんが元気に楽しく参加できますようご留意下さい。加えて、保護者の皆様の積極的なご協力をお願い申し上げます。


<夕餉の話題>

 江戸時代に会津藩に日新館という藩校がありました。そこでは「什」(じゅう)と呼ばれる集団をつくり 「什の掟」 として七つのきまりをつくり毎日反省会をしたそうです。
 それは次の七つのきまりです。


(一) 年長者のいうことに背いてはなりませぬ  
(二) 年長者にお辞儀をしなければなりませぬ
(三) 嘘をいうことはなりませぬ
(四) 卑怯な振る舞いはしてはなりませぬ
(五) 弱いものをいじめてはなりませぬ
(六) 戸外で物を食べてはなりませぬ
(七) 戸外で婦人(女性)と言葉を交えてはなりませぬ


 そして最後に「ならぬことはならぬものです」
と締めくくったそうです。
(六)(七)は今の時代に適いませんが(一)から(五)は今でも子どもを躾ける上で大切な事柄と感じます。

2017/07/03

7月の園だより



文月 七夕飾り 朝顔 兜虫




7月7日は七夕祭りです。お子さんと一緒に夜空を見上げ宇宙に大いなる夢とロマンを馳せながら、牽牛星と織姫星の話をしてみて下さい。


 さて、7月11日(火)と12日(水)には年長さんの44回目のお泊り保育があります。親元から離れ先生やお友達との初めてのお泊りです。
 毎年、興奮の坩堝の中ではしゃぎっぱなしの子、寝ない子、泣く子、甘える子、熱を出す子、おねしょする子の続出です。お泊り保育を先生達は巣立ちの準備、自立の重要な第一歩と捉え、夜通し寝ずの保育にあたります。


<夕餉の話題>

 ある日の帰宅途中の出来事です。用を足したくなりお店のトイレを借りる事にしました。先客が居たので私はドアの外で待っていました。先客は年配の人でしたが用が済み、私の前を通り過ぎる時に「どうもすみませんでした」とひと言残し去っていきました。咄嗟に私も「どう致しまして!」と後ろ姿に声をかけました。
 『たったひと言が人の心を暖める』
その後私も用が済み、ドアを出るとそこにはスマート・フォンに視線を落とした若者がいたので私は先程の事を思い出し「お待たせしました!」とひと声かけました。その時の若者の表情は「この爺さん何言ってんの!」という感じで期待のひと言は返ってきませんでした。
 『期待するひと言が無いと人の心は沈む』ことを知りました。豊かな心を持つ子ども達にしたいと思います。

2017/06/02

6月の園だより



 水無月 衣替え 梅雨 夏至
 ゴールデンウィーク明けは久しぶりの登園でしたが、全園児が明るく登園し、嬉しく思いました。多分、保護者の皆様がお子さんに幼稚園生活を忘れないようにして頂いた結果と拝察しております。
 いよいようっとおしい季節の到来です。雨が長く続くと外で遊べませんが、子ども達には雨が生活には、とても大切な役割りを果たすことを教えていきたいものです。また雨音、雨だれ、水たまりなどを楽しんだり、雨上がりの散歩など、梅雨時ならではの風情ある体験もさせたいものです。




<夕餉の話題>

 4月末のある朝、何気なくテレビを観ていると「はなのすきなうし」という絵本のことが話題になっていました。私は興味が湧き43年ぶりにその絵本を購入しました。






はなのすきなうし

マンロー・リーフ/文  ロバート・ローソン/絵  光吉夏弥/訳  <4歳から>




花のすきなフェルジナンドという子牛を、ある日、見知らぬ男がやってきてマドリードの闘牛場へ連れていきました。<岩波書店>




これを読んで私は、幼稚園生活のひとコマが思い浮かびました。それは自由遊びで、大半の子ども達が園庭で活発に動いている中、ひとり保育室でお絵描きに熱中している子どものことでした。そこには安易に声をかけられない空気が流れ、神々しさすら感じた次第です。



2017/05/02

5月の園だより

皐月 鯉幟 菖蒲
いよいよ風薫る爽やかな季節の到来です。
園庭の虫たちも本格的に動き始めました。


 
 5月は大型連休から始まります。毎年連休明けは、入園からの一ヶ月で順調に登園できるようになった虹組の園児が、いきなりぐずり出しお母さんを困らせてしまう光景が目に入ってきます。


 このようにならないために連休中に 1日数回、園生活を意識させる時間を設けてはいかがでしょうか。
<夕餉の話題>

◎次の項目について習慣づけを頑張り、連休明けには一段と成長した姿を見せてもらいたいと思  います。




① 幼稚園の出来事を話題にしていますか
② 「おはよう」「ただいま」「おやすみ」などの挨拶をしていますか
③ 早寝、早起きを心掛けていますか
④ 毎日、朝食をしっかり食べていますか
⑤ お手伝いをしていますか
⑥ テレビやゲームの時間のお約束を守っていますか

2017/04/10

4月の園だより

 入園、進級おめでとうございます。
これからの毎日が園児一人ひとりにとって心弾むものとなるよう職員一丸となって努めていく決意でおります。


 ご指導、ご鞭撻のほどお願い致します。


 ご承知のとおり本園は、遊びを重視した保育を進めています。遊びには生活をしていく上で不可欠な「創造力を養う」「約束を果す」「思いやりを持つ」「協力する」そして「体力、運動能力を高める」等の特性があります。ある卒園児の親御さんにのようなお話しを伺ったことがあります。 「担任の先生が、東住吉幼稚園出身の子どもは小学校に入ってから伸びる!と話していた・・・・」
 あながち社交辞令でもなさそうですので、今後も自信をもって保育に臨みたいと思います。





<夕餉の話題>


〇 次のような漢詩があります。
     少年老い易く学成り難し
     一寸の光陰軽んず可からず
     未だ覚めず池塘春草の夢

     階前の梧葉巳に秋声




若者といえども年はとり易いものだ。それに反して学問はなかなか成就しない。だからわずかな時間でもおろそかにしてはならない
・・・・以下略・・・・


 この事は親が子どもにしつけや礼儀作法、基本的な生活習慣を教える時期にも言えそうです。
 「子どもだからまだいい」「不憫で出来ない」などの理由で先延ばしにし、機会を逸すると成人してから子どもが困ることになります。
 幼稚園時代に社会の一員としての礎を築いてやるのも親の役目であると考えます。

2017/03/01

3月の園だより



春 三月 この時期になると私は自然に“巣立ちの歌”を口ずさみます。そして中学校教員時代の卒業式を思い出しては一人で
ジーンとしています。
 雪組さんは、いよいよ巣立ちの時を迎えます。お友達や先生方とつくった東住吉幼稚園でのなつかしい思い出を胸に小学校で一層活躍して欲しいと願っています。
           
<夕餉の話題>
 小学校に入学すると生活が一変し、学級集団に不適応を起こすことがあります。その結果、先生の話を聞かない、指示に従わない、授業中に立ち歩く、教室を勝手に出てしまう等、集団行動を上手くとれない状況が生まれたりします。これを小1プロブレム(小1問題)と言っています。
 小学校生活のスタートを円滑にするため、今から次のような習慣づけを心がけてみましょう。


〇自分の身の回りのことをする習慣
  小学校では基本的に自分のことは自分
  でしなければなりません。
〇親や園の先生以外の大人(男性)と話す習慣
  小学校の先生は約半数が男性です。
〇1日10分は机に向かう習慣
  小学校では45分間椅子に座っている必
  要が出てきます。
〇鉛筆とお箸を使いこなす習慣
  小学校では授業でも宿題でも書くこと
  を求められます。
〇時計でだいたいの時間を知る習慣
  小学校にはいると45分の授業と10分休
  みのくり返しになります。



2017/02/01

2月の園だより










2月3日 節分



『鬼は~外!福は~内!!』 豆まきをしました。

 2月3日は節分です。当園でも悪疫退散、招福を祈る豆まきをします。
 今年も「鬼さん」に予約をいれたところ親鬼子鬼が喜んで来てくれるということでした。
 また、16日(リハーサル) 17日(本番)の予定で文化祭を行います。これは園生活の集大成とも言える行事で園児たちは毎日猛
練習に励んでいます。当日はその成果をご覧いただき、それぞれの努力を大いに誉めてあげて下さい。子どもは親に誉められ認められることが一番嬉しく、次の努力の大きな栄養源となります
   
夕餉の話題>
 受験シーズンということもあってか、最近JR南武線の車内広告に『努力』という文字が目立っています。


  ●努力は必ず報われる
  ●努力は人を裏切らない
  ●努力に勝る天才なし
  ●努力すれば必ず夢は叶う
                       等々
 
 私はずぼらで面倒臭いことは嫌いな人間なので、上記の表現は何となく抵抗があります。
 『まっすぐな道を、休みなく、全力で走り抜ける』ことを求められるイメージがあります。こんな私が馴染める格言は次のようなも
のです。

  ●努力して報われないことがあっても、
   力しないで報われることは一切ない。
  ●努力した者が必ず成功するわけではな
   い。しかし成功した者は皆努力している。

2017/01/10

1月の園だより

  明けましておめでとうございます。
 本年もよろしくお願い申し上げます。
 
 保護者の皆様の初夢は、お子さんが未来に向って明るく、正しく、元気に羽ばたいている姿ではなかったでしょうか。
我が子が明るく、正しく、元気であって欲しい時は、まず親そうでなければなりません。子どもは親の姿を写し出す<鏡>です。親はいつも子どもの<鑑>であることが大切と思います。


<夕餉の話題>



ドロシー・ロー・ノルト著「子どもが育つ魔法の言葉」より


子は親の鏡

けなされて育つと、子どもは、人をけなすようになる
とげとげした家庭で育つと、子どもは、乱暴になる
不安な気持ちで育てると、子どもも不安になる
「かわいそうだ」と言って育てると、子どもは、みじめな気持になる。
子どもを馬鹿にすると、引っ込みじあんになる
親が他人を羨んでばかりいると、子どもも人を羨むようになる
叱りつけてばかりいると、子どもは「自分は悪い子なんだ」と思ってしまう
励ましてあげれば、子どもは、自信を持つようになる
広い心で接すれば、キレる子にならない
誉めてあげれは、子どもは、明るい子に育つ
愛してあげれば、子どもは、人を愛することを学ぶ
認めてあげれば、子どもは、自分が好きになる
見つめてあげれば、子どもは、頑張り屋になる
分かち合うことを教えれば、子どもは、思いやりを学ぶ
親が正直であれば、子どもは、正義感のある子に育つ
やさしく、思いやりをもって育てれば、子どもは、やさしい子に育つ
守ってあげれば、子どもは、強い子に育つ
和気あいあいの家庭で育てば、子どもは、この世の中はいいところだと思えるようになる




☆引用した本の表紙のコピーを掲示板に貼っておきましたので、関心のある方は書店に足を運んでみて下さい。