2016/05/02

5月の園だより

風薫る5月になりました。見上げると青空には、雪組さん手作りの鯉のぼりが元気に泳いでいます。また暖かくなった園庭では虫たちが活発に動き出し、子ども達は手に持ったビニール袋の中にダンゴ虫やバッタ、カマキリ、カタツムリの赤ちゃんを入れ嬉しそうにしています。私は囚われの身となった虫の『い・の・ち』が心配です。
虹組さんは、園での生活が間もなく1ヶ月になろうとしています。初めはあちらこちらでお母さんを求めての泣き声が聞こえていましたが、今はすっかり落ち着いて賑やかな中にも和やかな時が流れています。

<夕餉の話題>
万葉の歌人 山上憶良は次のような和歌を詠んでいます。

------------------------
瓜食めば子ども思ほゆ 栗食めばまして偲はゆ 何処より来たりしものそ眼交にもとな懸かりて 安眠しねさぬ
(うりはめばこどもおもほゆ くりはめばましてしぬはゆ いずこよりきたりしものそまなかいにもとなかかりて やすいしねさぬ)

瓜を食べると子どものことが思われる。
栗を食べるといっそうしのばれる。
いったい子どもはどこから来たものか。
(子どもの面影が)目の前にしきりにちらついて私を安眠させないことよ。

[反歌]
銀も金も玉も何せむに 勝れる宝 子に乃かめやも
(はがねもくがねもたまもなにせむに まされるたから こにしかめやも)

銀も金も玉の宝石もどうして子どもというすぐれた宝におよぼうか。およびはしない。
------------------------

お子さんは保護者の皆さんにとって無二の宝物を思います。そしてその宝物は磨き上げることにより輝きを増し、よりすばらしいものになっていきます。ダイヤモンドはダイヤモンドによって磨かれます。お子さんも集団生活の中で子ども同士の触れ合いや助け合い、時には意地の張り合い、ぶつかり合い等によって磨き合うことが大切かと思います。